【開催報告】3/21(日) たかしま炭焼き交流会2021

 3月21日(日)、あいにくの雨の中、「たかしま炭焼き交流会2021」を開催しました。

 もともと昨年の3月に開催予定だったものが、コロナ禍の中で見送りとなり、一年越しでようやく開催にこぎつけることが叶いました。

 開催に当たっては、コロナ対策で参加人数を絞ったり、開催時間帯を見直したり、飲食の機会を省略するなど内容の見直しを行いました。何よりも嬉しかったのは、市内の各炭焼きグループの方々、そして、講演会をお願いしていた大阪・能勢さとやま創造館代表の小谷さんには、一年越しの再度のお願いにもかかわらず参加を快諾していただけたこと。これは、本当にありがたいことでした。

 交流会は、前半後半の二部構成。前半は、高島市内で炭焼きをされているグループによる紹介タイム。

 トップバッターは、福井県境にほど近いマキノ町野口で10年以上炭焼きを続けられている「国境炭焼きオヤジの会」さん。高島市内の炭焼きグループとしては老舗的存在です。炭焼きを始められた経緯や、現在の活動状況をお話しいただきました。

 続いては、森林公園くつきの森からは実は山ひとつ向こうにあってテクテク歩いて行ける今津町椋川(むくがわ)の「椋川炭焼きグループ」さん。

 

 

 椋川と言えば、「おっきん椋川」など地元の方々による手作りのイベントが最近脚光を浴びています。現在は集落にひとつ残った炭窯で、地元の方々が時折炭を焼いているそうです。

 そして、朽木・雲洞谷(うとだに)の「まるくもくらぶ」さん。

 高齢化の進む中、存続の岐路にあった集落で伝統の炭焼き文化の灯を絶やしたくないと立ち上がった地域の方々が2018年に立ち上げたグループです。

 〇に雲のロゴマークが目印で、そのロゴが個人的には恰好良かったので、今回の炭焼き交流会では各グループのシンボルとして拝借してしまいました。炭焼きをきっかけに、米作りなど、さまざまな分野で集落の活性化を考えられています。

 そして、この「まるくもくらぶ」さんの炭窯では、「令和の大嘗祭」の際に献上された「黒酒(クロキ)」に入れる「クサギ(臭木または久佐木と表記)の炭」が焼かれていたことを忘れてはいけません。

( ちなみに、先の「平成の大嘗祭」の際は、朽木のグリーンパークにあった炭窯がその役を担っていたそうです )

 

※ 大嘗祭や「黒酒」については、月桂冠酒造さんやデジタル大辞典に紹介記事がございます。 

 そして、前半のラストはもちろん我らが「森林公園くつきの森」。予定では屋外に出て、実際に炭窯を見ながら説明していただく予定だったのですが、天候が天候だったので、会場でそのまま先日設営した炭窯では初めての炭焼きについて紹介していただきました。炭窯づくりでは八面六臂の大活躍を見せていた棟梁さんからもお話ししていただけました。

 

 

 高島市内の炭焼きグループは、地域の活性化、里山環境の保全、炭焼きの技術の継承、そして地域内外との交流などを目的として始められていますが、どのグループも地域の高齢化と人口減少により存続が危ぶまれてきているのが厳しい現実です。

 後半は、大阪、能勢で炭焼きをされている「合同会社 能勢さとやま創造館」の小谷 義隆さんのお話。ルーツをたどれば平安時代までさかのぼり、千利休に愛された池田炭の元炭とされる「能勢菊炭」。現在でも静寂を大事にする茶会で使われる高品質の炭を提供されています。試行錯誤を重ねながら高品質の美しい炭を作り続ける努力、そして炭原木となるクヌギ林の再生への想いなどを熱く語っていただきました。炭焼き交流会の名にふさわしく、炭がまの構造や炭を焼く時の窯内での木の積み方など技術的な内容のやりとりもあり、参加者、炭焼きグループ、小谷さんとの間で活発な意見交換が行われました。

 

 炭窯や炭について、それぞれの地域や風土にあった作り方が長い時間をかけて生み出されてきたこと。身近な自然と共存して続いてきた里山の暮らしの中で、それらが脈々と受け継がれてきたこと。そういったことがよく分かるとても濃厚なひとときでした。

 

 小谷さん、炭焼きグループの皆さん、春の嵐になるかもという天気予報が出ていた中、市民参加枠でお越しいただいた計11名の市民の皆さん、そしてスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

 これからも、このような交流会を続けて行ければと思いますので、その時はまたよろしくお願いします。 ネットの力も借りて、交流の輪を大きくしていきたいですね。